第144回 『 バブル崩壊と12年不況 』 16
- 2004/06/15(火) 15:00:00
・お客には見込客の前段階に潜在的見込客が居る。この人達は商品に興味を持つ人も居るし、心の中の欲望に気がついていない人もいる。何かのキッカケで商品やサービスの中身を知ると、見込客として浮上する。見る、さわる、身につけてみる。自動車の場合は乗ってみる事、展示会の車は一つのキッカケであり、試乗会で試乗できればキッカケは強くなる。
・家のような高額商品では、毎月支払うローンのおよその額を知りたがる…。家屋やマンションの販売では見に来る事がそのキッカケだ。家族連れで来ればなお強い。
・以上の行為は商品の購入に至る人の予備の行動である。このような行動を行った人は見込客ではなくてもこれに近い。そこで営業マンが日々の活動から、このような潜在客を見付けて見込客層を増やしていく。
【 行動に誘う諸々の企画が生まれてくる 】
・展示会など予備行動への誘いなら、お客は行動しやすくなる。企業では工夫をこらし、予備の行動に誘う諸々の企画を考え出している。商品を売るより企画に誘う方がずっとたやすい。お客へのデモンストレーションが吟味され、洗練されてくれば、思いも寄らない営業力を発揮するだろう。
・事実、その通りである。ただしこの企画イベント販売は必ずしも成功し難い。原因はイベントに人を集める力量が1つの壁となっている。イベントにおけるデモンストレーションが、販売に結びつくパワーがあるかが第二の壁だ。そしていずれの壁も、要は人の熱意しだいだ。このため、人を集めるという第一の壁で早くもつかまり、せっかく人を集めても予期した売上に結びつかないという第二の壁につかまる。二つの壁のいずれかに欠ければ、企画は簡単に消えてしまう。
【 個人商店主義の限界 】
・営業は今、営業マンの個人商店主義があきらかに限界を迎えつつある。アプローチから始ってクロージングまで、ここではあらゆる才能を動員せねばならない。 その数、実に10、20…。 これらをマスターしなくては成功できない。 こんな能力を持つ人も磨きあげる人も少ないだろう。 しかし、企画に参加に誘う技術なら、その技術を自分のものにできる。営業マンは自分の専門能力を特化し、意図的に開発せねばならない。
・営業部門には別の課題がある。商品やサービスを研究して独自の企画を練り、洗練されたデモンストレーションを作る。あるいは効果的経過目標を割り出していく。
・問題はこのような方策は、営業部門で誰がどのようにして開発し推進していけばよいか。 それは一般には課長職たち、マネージャーの任務であろう。 今日、営業部門のリーダーに要求されているのは企画、立案者であり、デモンストレーターであり、営業マンのコーチ役、専門技術の教育者である。
・営業は結果が全ての世界である。 イエスかノー、売れるか売れないか。 こうして営業の管理を白と黒で割り切ってしまう。例えば営業日報をつけない営業マンがかなりいる。 賭博ならこれもある。 しかし営業の管理はサイコロ賭博ではない。 一定の成果を目標とした経済行動である。 その行動は対価が支払われている。当然マネージメントの対象であり、データを管理し、行動を改善すれば成果はあがる。
・営業は白と黒の世界ではなく、グレーの世界である。この月、何をどれだけやり、何をどれだけやり残したかである。 営業日報は貴重なデータ源である。それは結果ではなく経過とデータの世界である。
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