第259回 『 善福寺川の櫻並木 』 1
- 2008/03/19(水) 15:00:00
・神田川の長さは約25km。歌で有名な川だ。東京三鷹市の井の頭池を水源とし、京王井の頭線に沿うように東南に向かって流れていく。その後、都内を東に延々流れ、両国橋の近くで隅田川に合流する。
【 神田川の詩 】
・「神田川」の詩を書いたのは、喜多条忠。歌に登場する舞台はどの辺だったのか。中野区の公園に「神田川」の歌詞碑が建つ。しかし、実際の舞台はそこからもっと下流だったらしい…。詩の依頼を受けた喜多条は、自らの大学時代の同棲生活をもとに綴ったと聞いた事がある。
「貴方は もう捨てたのかしら ↓ 窓の下には 神田川 ↓
二十四色の クレパス買って 三畳一間の 小さな下宿
貴方が書いた 私の似顔絵 貴方は私の 指先見つめ
巧く書いてねって 言ったのに 悲しいかいって きいたのよ
いつもちっとも 似てないの 若かったあの頃 何も怖くなかった
ただ貴方のやさしさが 怖かった」1)
・以下、伝説だ。…詩を得ると、喜多条は電話で詩の内容を伝える。それを、南こうせつは紙に書き留めていく。それらを書き留め終わる頃、名曲「神田川」が完成していた…。
【 ドブ川だ… 】
・私は以前、井の頭線の浜田山に住んでいた。家から南へ15分の距離を歩くと神田川。 遊歩道から4〜5メートル見下ろしたところに流れている。川幅は狭くて4メートル位か。水深は、10〜30センチ。ゴミが浮いている…。
・川岸の両端は垂直で平らのコンクリート壁で覆われて単調。櫻の木は数メートル間隔で植えてあるが、すぐ横に住宅街。全国的に有名な神田川は、私の目には貧弱に映る。はっきり言ってドブ川だ…。これはこれで良い。詩も曲も神田川を称えたものではないのだから…。「神田川」の歌は、青春の儚さを歌ったものだ。
【 流路延長10km程 】
・神田川の2km程北に、善福寺川が流れている。私の家から7分。つまり私はこの二つの川の中ほどに居た。有名な神田川に比べ、善福寺川は都民でも知る人は少ない。私も、浜田山に居を移して初めて知った。この川は流路延長10km程で、しばらく神田川と平行して流れた後、神田川に合流する。
【 鬱蒼とした巨木 】
・川幅は4メートルから7メートル。浅瀬も目立つが、水深は深いところは1m位。水は透き通り、川底の小石が透けて見える。水面は、太陽の光を受けてキラキラと煌き、カルガモが戯れている。時に白鷺が舞う。
・両岸には鬱蒼とした巨木がそびえる。アラビアスギ、クスノキ。両手を広げて幹を抱えきれない木がある。川沿いから住宅の影など目に付かない。緑地は、狭いところでも幅500メートル、広いところでは1000メートルはある。その善福寺川緑地を川がクネクネと流れて行く。一瞬都会にいるのを忘れて、森に迷い込んだ気分になる。
・ハナミズキ、ケヤキ、シダレヤナギ、イチョウ、ツツジにアカマツ…。上流から下流に向けて樹木が様々に変わる…。 木々は季節毎にその趣を変え、四季それぞれに素晴らしい。(3月6日、この項、続く)
1) 「神田川」作詞:喜多条忠/作曲:南こうせつ/歌:かぐや姫 1973年
収録CDタイトル:KAGUYAHIME Best Dreamin'発売:2000/1/1
販売元:日本クラウン株式会社
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