第265回 『 遠い人、身近な人 』 3

  • 2008/05/20(火) 15:00:00

【 6人の役員と、彼女が出すお茶を飲むだけだ 】8章より…。
・身近身近と言ったって本当は彼女は遠い存在である。私は自宅が仕事場なので、会うのは1ヵ月に1回だけ。役員会の日に本部でチラリと…。そして会議室で6人の役員と、彼女が出すお茶を飲むだけだ。また役員に、お年玉みたいなもの、あげようかナ。
・電話は一日に1、2回、あるかないかだ。『 清書、まだできない…? 』こんなの、電話のうちに入るのかナ。しかし昨日は、電話でヒットを放った。『 ファックス、いかないんだけど。…そっち沢山使っているの? 』 ヒットは次のセリフだ。 『 このいかないって言葉ネ。あんまり使いたくないんだけどネ… 』アア、生き甲斐を感じる…。このようにAは私には遠い人なのだ。

・但し、書くという孤独な作業では、私は常に誰かを意識している。または意識することがある。ファックスの先に確実に居て草稿を待つ人はその対象になってしまう。…やっぱり身近な人なんだ。向こうは兎に角、この私には。しかし向こうも事情は私と同じはずだ…。

【 それにしても人生は難しいナ… 】8章より…。
・幹部の一人から私に、会長の性に関する草稿を清書するAの今の仕事は微妙なものがあり、彼女にとって苦痛なのでは、という意見が寄せられた。そうかもしれない。しかし今の作業の全てか一部をなくすことの方が、もしかしたら彼女には苦痛になるかもしれない。私としてはしばらくこのまま続けるしかないと考えている。それにしても人生は難しいナ…。
・こちらの動きを察した身近の人Aからファックスが来て、この仕事の担当をはずさないで欲しいと言って来た。一番最初にメルマガを読める贅沢と書いた彼女は常にメルマガの傍にいたいのだ。やっぱり私の判断が正しかったようだ。

・こちらの動きを察した身近の人、と恰好をつけたが、動きを察するも何も、この草稿はAが打っているんだ…。
・7章と8章は大幅に書き変えた。こっちも悪くないけど、古いあっちは傑作だったなァ…。

【 東京23区はあまりに広く 】
・身近な人が何かの時電話で、「黒い花びら」を聞いているような事を言っていた。これが頭にあったのかもしれない。読者のお一人が彼女の歳を聞いておられた。彼女は20代である事は間違いなく、それが、20であろうと、29であろうと、71歳の私には同じ事だ。知りたい事はただ一つ、彼女がどこに住んでいるか…。
・もう夜スナックに行く事もなくなったが、彼女が近くに住んでいれば一度は二人で行ってみたい。しかし東京23区はあまりに広く、おまけに神奈川があり、千葉、埼玉がある。彼女が近くに住んでいる確率は1%も無い…。

・ある夜、私はケイタイを開き、身近な人にメールを送った。メールはどうせ行きはしないさという気安さも手伝って…。仮に行っても読めはしないさ。『 あなたはどこに住んでいますか 貝谷 』

【 そこに並ぶ4つの漢字に我が目を疑い、ほとんど腰を抜かした 】
・するとしばらくして食卓の上でケイタイにブーという微動が来た。届いて読めて返事かも…。私はワクワクしてケイタイを開く…。そこに並ぶ4つの漢字に私は我が目を疑い、ほとんど腰を抜かしていた…。(2月18日、この項、続く)

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