第233回 『 理想の食事 』 3

  • 2007/06/30(土) 15:00:00

・新谷教授の指導は更に続く。まず水である。塩素処理をされている水道水は身体によくない。防腐剤の入っている食品もいけない。煙草は勿論、駄目。そして噫々、酒も…。
・酒はかつて毎晩7合近く飲んでいた。それを4、5合に下げ、今、ようやく3合前後に下げたところだ。これをやめることは出来ない。仕方がないので今私は1合飲み終り、2合目から玄米の食事にかかるようにしている。すると心なしか、酒量が減っている気がする。

【 酵素を使い切った時が人の寿命 】
・これらのものが何故悪いか。人が体内に取り入れていいものは自然界に存在するものであり、そうでないものは異物として体内で処理浄化して各臓器に送られるらしい。この処理にあたるものがエンザイム、酵素だとしている。この酵素は人間の体内で作られるが、それは無限に作られるものではなく、定量がある。この定量を使い切った時が、人、それぞれの寿命であるらしい。
・酒や煙草や肉や天ぷらなどに大事な酵素を浪費すると、大酒の石原裕次郎や美空ひばりのように50代前半で世を去らねばならない。酵素の量が減ると異物の処理機能が低下し、肝臓や膵臓に毒物が蓄積するのだ。よって異物や肉等を避けることが大切になる。

・こう言うと油は菜種として、自然界に大量に存在するではないかというお声を聞きそうだ。たしかに春、山羊は菜種をむさぼり喰う。しかし、山羊は菜種だけでなく葉も茎も根も食べている。するとこういう声が上がるかもしれない。オリーブの実が熟すと、猿が来てオリーブを食べるではないか。猿は木の幹も枝も食べないし、多分葉よりおいしいオリーブを食べるだろう。

【 オリーブの実を一年間保存して食べる猿はいない 】
・確かに、確かに。しかしお考え頂きたい。おいしいオリーブでも2週間もすればすべて土に返る。オリーブの実を一年間保存してこれを食べ続ける猿はどこにもいない。オリーブの実から純粋な油を絞り出す、こんな者は自然界には存在しない。だけでなく、それを一年間食べ続ける人間の行為は明らかに自然の掟を破っている。そして掟を破った者に、自然は酬いを与えるらしい。

・思い出した。食物を保存する動物がいた。リスは秋に実のつくどんぐりや松ぼっくりを枯葉の下に隠しておき、冬の餌が乏しい時に雪や枯葉の下から掘り出して飢えをしのぐ。しかし保存は一年も続くことはなく、掘り残された松の実は春には新しく芽を出すか、土の中で朽ちるのだ。

・山羊の菜種と、猿のオリーブの実のくだりは新谷教授の本に記述されてはいない。自然界の中に食用油は存在しているし、動物たちは食べているではないかという疑問が、ある日私の頭に浮かんだのだ。それで『考える技術』のエクササイズとして解答らしきものを書いてみた。従って上記解説は『考える技術』のモデルであり、内容については信用なさらず読み流して頂きたい。(この項、続く)

第232回 『 理想の食事 』 2

  • 2007/06/20(水) 15:00:00

・新谷氏は肉類の摂取は身体に良くないとして、食べないように薦めている。牛乳やバター、チーズ、卵も駄目だ。考えてみれば牛も豚も鶏も餌はすべて人にコントロールされ、おまけに病気の予防に抗生物質が与えられる。この点、好きな所に住んで、自分で餌を探して食べる海の魚類とはまるで違う。

【 鶏小舎にひしめく藁漬の鶏達 】
・何かで読んだが、自然放流の鰻は普通2年で生育し出荷される。ところが、養殖鰻は僅か6ヵ月で大きくして出荷するのだという。とすると、鶏小舎にひしめく鶏達はまさに薬漬けそのものであろう。こういうものを無神経に食べていたが、それが良かったか…。

・ただし新谷氏が肉が良くないとするのは上記の理由によってではない。たとえ自然の中で育った牛や鶏でも、肉はよろしくないらしい。その理由をかいつまんで説明できても、私の力では説得力を附与できないので「病気にならない生き方」を是非お読み頂きたい。
・11年前に私は胃の全摘手術を受けているので、やや拒食症の傾向がある。この為肉はあまり食べていなかったので、肉をやめることに苦痛はなかった。

【 三食玄米は少し気が重い 】
・さて玄米食である。味は先に述べたが悪くはない。もちろん白米の方が美味しいが…、カレーライスでもチャーハンでも玄米でやれる。しかし、三食すべて玄米というのは少し気が重いのも事実だ。一食終わるたびに、食べることができたとほっとしている。玄米1パックの量は一合はなく、多分8杓ぐらいだろう。これを80%食べることを目標としている。

・実は自然食のスパゲッティを新宿の専門店から買ってきている。又、そこには自然食のウドン、そば、ラーメンなどが揃っていた。昼食はいずれこれらに切換えるが、せっかくだからこれから数ヶ月は玄米を続けてみたい。

・覚悟はしていたが、三度の食事の仕度は大変な作業となった。以前の私の食事である。拒食症を用心して、おかずは10数種類用意していた。朝はこのおかずを並べて残りご飯と暖めた味噌汁ですます。なお、味噌汁は昆布と削り節でしっかりダシを取り、具沢山味噌汁を作り置きしていた。昼は外食。夜は例のおかずを並べて酒を飲んで、時々ご飯を忘れていた。70歳の一人暮らしにしては比較的マメにこなしていたといえる。

・私は自宅勤務だが現役のトップであり、研究員として働いている。また家事は嫌いであり、料理はとりわけ苦手としている。従って食事の準備や後片付けが、仕事に影響する事は避けねばならない。そこで、まず野菜。葉物はサラダ、根菜は皮ごと蒸すか茹で、マヨネーズなどで食べる。魚は原則、刺身で、時々一品を煮るか焼く。
・味噌汁作りはやめてスーパーでモズクの味噌汁を探してきた。モズク、味噌、ネギの袋をハサミで切るだけだ。美味しい物を食べたい気持ちは捨てた。例のおかずは大皿に少しずつ盛りつけるようにしたら、後片づけの量が減った。三食作戦はこうして進行している。こんなことなら離婚するんじゃなかった。大変だが、まあ何とかしのいでいる…。こういうのって、ストレスになってるのかなァ。(この項、続く)

第231回 『 理想の食事 』 1

  • 2007/06/11(月) 14:55:00

・約1ヵ月前、新谷弘実氏(アルバート・アインシュタイン医科大学外科教授)の「病気にならない生き方」(サンマーク出版)を読んだ。ここには最も理想的な食事が紹介されている。氏によると1977年、マクバガン・レポートという興味深い報告がアメリカで発表された。医学が進歩する一方で病気にかかる人の数は年々増え、国が負担する医療費の増大により財政危機を招いた。この為、アメリカ上院のマクバガン委員会は病気になる原因を解明し、世界規模で根本的対策を探る調査研究を開始した。

【 元禄時代以前の日本の食事 】
・当時の最高レベルの医学、栄養学の専門家を動員して、5000頁のレポートを発表、その結論は病気の原因は「間違った食生活」にあるとした。食生活を改めない限りアメリカ人が健康になる方法はないと断言している。

・レポートは分厚いステーキに代表される高タンパク質のアメリカ人の食事を真っ向から否定し、最も理想の食事は、なんと江戸は元禄時代以前の日本の食事だった。精白しない穀類を主食に、おかずは季節の野菜や海藻、動物性タンパク質は小さな魚介類を少量…。1935年生まれの新谷氏はこの理想の食生活を自ら実践、19歳の時インフルエンザにかかって以来、一度も医者にかかっていないとしている。

【 玄米食の調理は到底無理 】
読了後、私も理想の食事に踏み切ることにした。まず玄米、玄米には少し関心があった。当社の月1回の役員会では、会社は役員の弁当を用意する。近くのデパートで用意するが、私はこれを辞退して自然食の専門店で玄米弁当を買って食べていた。
・さて玄米となると炊飯が問題となる。炊事が苦手で独身の私には玄米食の調理は到底無理である。ただ、たまたま私は近くのスーパーで半調理済みの玄米パックを、最近買って食べていた。電子レンジでチンすれば2分で出来、実に簡単。しかも味は悪くない。

・さて、スーパーの玄米パックである。問題はこれが無農薬の自然食品であろうか。夏の太陽のもと水田で6ヵ月も育てる稲に、農薬無使用などということは期待できない! そこで新宿の自然食の専門店に行ってみたら玄米、五穀米の半調理済みのパックが見つかった。さっそくこれを購入、食事は3食玄米や五穀米に切り換え、ついでに買ってきたおかずによって私の理想の食事はまがりなりにもスタートした。

【 ある日、私はもう一つの発見をした 】
・こうして玄米は解決したが、おかずは初めの頃は三日に一度、電車に乗って新宿まで買いに行っていた。店には有機野菜も置いてあるので、野菜は自分で調理するように切り替えた。それでも新宿まで野菜を買いに行かねばならない。ある日、気がついて近くのスーパーに有機野菜はないのかと聞いたら、それがあったのだ。
・次は魚である。例の専門店にはどういうものか生魚はなくて、干物や鰯の煮物が置いてあり、初めはこれらを食べていた。ある日、専門店になぜ生魚が置いていないか考えていたら、大変なことに気がついた。何と生魚は養殖を除いてすべて天然だったのだ。
・「そうか!」ある日、私はもう一つの発見をした。専門店には果物はバナナしか置いてなく、やむなくバナナばかり食べていた。なぜバナナなんだ。店にバナナしか置いていない謎がついに解けた。実に、果物もまた自然食だった、らしい。私は今、量産のきくイチゴは避け、イチジクや枇杷などを近所のスーパーで買っている…。(この項続く)

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