第219回 『 未来を予測する 』 6

  • 2007/02/13(火) 15:00:00

【 落ちるリンゴと宙に浮く月 】
・しかし、アイザック・ニュートンの天才はここからである。私は先に月と大地の間に引力は消滅するとした。ところが彼は月と地球との間に引力は存在する事を発見する。それを微分、積分を使って証明した。この発見はどのような想像によってなされたか。
・ニュートンは月の位置で引力は消滅すると、一度は考えたであろう。しかしまもなく彼は気が付くのだ。引力は消滅していないかも…。引力が消滅すれば、または消滅しなければそこの物体に何が起こるか。考えられる物体の動きは地球に落ちるか、地球のまわりを回るしかない。彼はそのように考えた。しかしまもなく気が付く。月は宇宙のはてに飛び去ることもあるのでは…。ニュートンは仮説を得る。「引力によって、月は飛び去ることなく地球を回っている…」そして証明した。 
・ところであのリンゴはどうしただろう。どこかへ飛んでいってしまったか。それとも白い雲と月の間の自分の位置で、独り地球を回っているのだろうか。

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ニュートンがリンゴの木の下に座っているときに、リンゴが木から落ちるのを見て万有引力を思いついた、という有名な伝記があるが、これはニュートンの家の窓からリンゴの木が見えることから作られた話である。しかしこれは以後のニュートンを知る人が、彼が如何に日常に起きることに関心を持ち、そこから理論への着想を得ていたか、という彼の賢さを表すものとして作られたのだと言われている。
出典:フリー百科事典「ウィキペディア」
(2007/01/17 17:51)
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【 想像力を働かせる法則 】
・ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見たとする。彼はリンゴはなぜ落ちるかに疑問を持ったわけではない。しかし、空に浮く月はなぜ落ちないかには強い関心をもったであろう。まして物理学者であれば人に聞かれることもあり、原因の解明に面子がかかっていたかもしれない。故に想像力が働く第一の法則は興味あるテーマを持て。
・私はかつて甲府の温泉の露天風呂で、拳大のカリンが音を立ててトタン屋根に落ちるのを見た。ニュートンはリンゴを落ちるのは見たことがなくても、月を考えている時は庭のリンゴを考えていたであろう。性質の異なる二つ以上の物を対比することは、想像をふくらませるコツである。営業マンAの成績を上げたいなら、成績の良い営業マンBとの行動や能力を比較分析すれば有効な対策が得られる。故に想像力が働く第二の法則は二つ以上を対比して比較分析せよ。

【 私が犯した誤り 】
・物事は逆の立場から考えると想像力は膨らむ。リンゴはなぜ落ちるかを逆にする。どうすればリンゴは落ちないか。そして月の高さにまで高くした。同じことは月にもやれる。どうすれば、月は地上に落ちるだろうか。あの白い雲の位置に置けば月は間違いなく落ちるだろう。ニュートンはこのように想像したかもしれない。故に想像力が働く第三の法則、逆の立場から想像せよ。

・リンゴを月の高みに置けば、リンゴは落ちないという発想を私は得た。白状すると、リンゴが落ちないのだからここでは引力が消滅したと思い込んでいた。後に「ウィキペディア」により月と地球との間に引力が存在すると知り、ニュートンの偉大さを知った。想像においてはあらゆる可能性をチェックしなくてはならない。月の高さで引力は消滅すると私は想像し断定したが、存在している可能性はあった。月の位置で物体は落ちるか地球を回るしかないと思ったが、飛び去る可能性もあったのだ。故に想像力を働かす第四の法則は、あらゆる可能性を想像せよ。

・アイザック・ニュートン、この遠く遥かな存在が今は身近に感じられる。(この項続く)

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