第203回 『 糖尿病への玄関口 』 4

  • 2006/07/11(火) 15:10:00

・先日の当社の役員会で糖尿病のメルマガが面白いと話題になった。私は7人のメンバーに 「一升酒を飲んだもう1人の人、誰だか分かりますか」 と尋ねた。 「みなが知っている人なんですネ」 と誰かが言い、私はうなずいた。皆、顔を見合わせているので私は小、中、高校以来の友人にして当社の監査役を指差して、 「あなただよ。忘れたの… 」 と言った。彼は 「えっ、俺だったの… 」 と驚いていた。「そうさ、26歳ごろ、君の家で、2人で2升飲んだじゃないか」 彼はすぐに思い出した。

【 悪癖を自ら直すのはたやすくない 】
・ついでに私は彼の飲酒の近況に付いて尋ねた。「ウン、日本酒2合と缶ビール1本。 …外にはあまり飲みに行かない」 私は怪しいものだと思い、どうして2合だと分かるのか聞くと 「女房が5合のビンに線を入れるんだ」 私は軽く聞き流したが―、よく考えてみたら尋常ではなかった。
・人間ドックには彼も行っており、軽い白内障以外どこにも異常がないと言う。私の完敗であった。一升酒仲間のカタワレは相変わらずそれを続けて身体を壊す寸前にあり、1人はそれを直していた。人は悪癖を自らの手で直すのはたやすくない。妻は夫の健康の管理者でもあり、彼の奥さんは管理者としての機能を見事に果たし、成功をした。こんな奥さんは2割もいるだろうか。しかし、私は残り8割の妻君に言いたいのではない。メルマガの読者の皆さんは多くは、管理的立場にあり、彼女のケースは参考になる。

【 欠陥を良く見定め、改善のポイントを探す 】
・彼女の成功は偶然ではない。人には直すべき癖はいくつもあり、彼女が直したい夫の癖は別に有ったかもしれない。 …無いかもしれない。いずれにせよ自分の意見にとらわれず、意見が一致した節酒をターゲットにしたのは賢明であった。次に、紆余曲折はあったと思うが、2.5合の酒量は目的として適切であった。
・更に彼女のやっていることは尋常ではない。一週間に3.5本の5合ビンに忘れず線を書き入れる。それを、多分20年は続けたであろう。夫は毎晩、燗をつける度に正確に量をはかり、その度に自然に節酒を意識したであろう。

・ここには管理の何たるかが示されている。成果を上げる為に、あるいはロスを防ぐ (健康維持) ために、部下一人一人の欠陥を良く見定め、改善のポイントを探す。持つべき技能を探り、新しい能力を身につけるか…。これらについて部下と話し合い、効果があり、意見の一致したものをターゲットとする。そして目的に合わせて目標を定める。部下が忘れることのないよう、データによって常に支え、励ましていく。
・以上のことは別に特別の事ではない。ごく自然の事なのだ。部下は誰だって成果を上げたいし、このため自分の欠点は直したいと考えている。管理者なら誰でもうまくやれそうだが、これを行なっている人はあまりいない。たいていの管理者にとって、部下は常にアンタッチャブルらしい。やってみれば実に簡単なことなのに…。そしてやれば、一人の部下の欠点は5年で5件は改善できる。そういうチームは自然に活性化され、それがなければチームは沈滞化する。

・役員会ではついでにメンバーの酒量についても一通り聞いてみた。下戸の一人を除いて、皆2合からせいぜい3合という事だった。 「へぇ〜」 私は意外に思った。一年に一度の新年会では皆さん良く飲み、私はむしろ控え目な方だから…。 「焼酎はやっぱりコップに半分くらい入れますか」 「いえ、私の場合は三分の一です」 質問者は鼻白み、皆、対抗心を燃やしていた。

・このテーマの3で 「ヘモグロビンの量が多いのが救いです」 という医者の言葉を紹介したが、 「量が少ない」 が正解でした。訂正します。
・また、 「ビールより焼酎の方がいい」 とすすめてくれたのは担当医だった。私はウカウカとこれに乗り、ビールの水薄めという良い習慣を失ってしまった。一人で歩くと、あちこちで落とし穴にはまる…。それにしてもあの奥さんの、一番直したい夫の癖は何だったのだろう?

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