第160回 『 人が学習する時 』 3

  • 2004/11/02(火) 14:30:00

・前号の太陽が西に沈むことを認識していない小学生27%…。この事例は人が学習することについて、我々に教訓を与えてくれる。一つは、人が持つ知識や技術が正しいものであれば、大抵誰かに教えられて知り得たということ。又学習して得た知識や技術は人が生きていく上で役に立つ。いや、これら数々の知識を土台にして人はその人生を戦っている。
・また人は知らない知識について誰かに聞かれたり、自分が使う必要が起こった場合、想像によって知らない事を認識しようとする。当然、想像だから大抵誤っており、一部が正しい。自分の想像が正しいか否か、後に確かめる人の数は少ない。このため誤った認識が修正されるチャンスはあまりない。また、苦手な分野に関することは、人は想像する事すら省略する。

【 故に誰でもその知識を増やしなさい 】
・20才代前半で社会に出る若者は、それまでに3000程度の知識を持っているとする。人によってその量は違うので多い人は4000、少ない人は2000位…。社会で仕事をするのに必要な知識の量は、これが必要最低限である。ただし、3000程度の知識では社会人として長く通用しない。故に誰でも、その知識を増やしておく必要がある。
・ビジネスマンの場合、10倍の 30000程度の知識を身に付け、指導的立場に立つことが期待されている。人々もまたこのルートを目指す。もちろん、これを実現できる人は多くない。しかし、少なくとも3倍5倍にしなくては、長く職場に留まれない。
・知識の量とは別に知識の質はどのようなものか、その良し悪しが問われる。質が良いとは知識が正確で鮮明に理解されている事を言い、質が悪いとは知識が不正確で曖昧に認識されている事だ。この二つがどんな違いを生ずるかというと、正しい知識に基づく前者は仕事に積極的に取り組み、その行動は適切だ。後者は曖昧な知識により行動が消極的になり、時にはミスを犯す。

【 知識の量を10倍に増やす 】
・知識の量3000を10倍に増やすにはどうするか。3000しか知識を持たない人は目の前には知らないことが広がっており、これらを覚えていくことは容易ではない。そして彼が知っていることといえば、所々に小さく点在しているのみ…。
・人は知らないことに直面すると「こういうことかな」と想像をめぐらせる。人の良き習性と言うべきであろう。そして時として「こうであろう」と判断する。当然この想像や判断は誤りや見当違いが多い。
・ただし、手持ちの3000の知識の質が良ければ、鮮明な知識の周辺の事柄なら、ある程度正しく類推できるようになる。ここで人は、新しい知識を一気にいくつも得ることが出来るようになる。こうして点在する知識が増えていくと、そのスピードは加速してくる。それは物事の仕組みが見えてくるからである。以上のような理由で手持ちの知識はなるべく正確、鮮明にするように心掛けたい。
・さらに類推の及ばない箇所について、これを知らないままにすることに我慢できなくなる。未知の事を自ずと知ろうとする意欲が増すのである。こうして新しい知識を得るチャンスが増える。知識が増えると人はその事柄に興味を持ち、知ることが喜びになっていく。これが3000の知識を2倍3倍にしていく確かな道だ。

ビジネスマンの知識学習−イ (この項、続く)

 にほんブログ村 経営ブログへ